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「外国人学校に支援を」=衆議12人が現状視察=浜松市

ニッケイ新聞 2009年5月7日付け

 【静岡新聞】衆院文部科学委員会の議員十二人が四月二十二日、静岡県浜松市にある南米系の外国人学校三校を視察し、保護者の失業などで学校に通うことが難しくなってきている子供たちの支援策を探った。
 同市中区高丘北の無認可校「エスコーラ・アウカンセ」では、学校職員が保護者の失業や在籍児童の激減などの問題を説明。学校が送迎バスを無料にしたり、市が教科書代を補助するようにした新規事業など、地元の努力を強調した。
 委員は子供たちがブラジルの歴史やパソコンなどの授業に取り組む様子を見学。同校を経営するエドアルド・ヨシアキ・ナカシマさん(51)は「高学年になって日本の公立校に通うのは大変。母国に帰って仕事をする夢を持っている子も多く、外国人学校で勉強を続けられる方策を考えてほしい」と訴えた。
 一行はその後、市役所に鈴木康友市長を訪問。岩屋毅委員長は「浜松市が最大限の支援をしていることは分かった。国としてどんな制度が必要かしっかり研究したい」と話した。鈴木市長は「無認可校への補助は難しいのが現状。柔軟に支援できる制度をお願いしたい」と注文した。