ブラジル国内ニュース(アーカイブ)
亜産小麦と牛肉=供給不足で輸出中止=穀倉大国の歴史に終止符
ニッケイ新聞 2009年5月19日付け
亜国の輸出業者センターは十五日、一世紀半にわたって同国のシンボル的産物であった小麦と牛肉の輸出を二〇一〇年から停止すると発表したことを十六日付けエスタード紙が報じた。
二〇〇九年から二〇一〇年は、小麦の作付けが前年比一八%減少。そのために、国内市場に供給するのが精一杯という。来年の収穫予想は過去二十年で最低の六百三十万トン、国内消費量とほぼ同じくらいという。
ブラジルへの亜産小麦の輸入はないと思ったほうがよい。亜産小麦の減収には、現キルチネル政権の輸出抑止のための重税政策が影響したと見られる。同国は過去三十四年間に六回の経済危機に見舞われ、経済混乱で疲弊したようだ。
亜特産のベビー・ビーフも、亜国へ行かなければ食べられないことになった。亜政府は、牛肉は輸出するほど在庫がないと声明を発表。同国は一人当たり六十八キロの牛肉を消費するのに、五十キロしか生産がない。