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環境汚染=ペルーで紀元前に=赤染料生産のため水銀採掘

ニッケイ新聞 2009年5月20日付け

 米加独の学術調査団は十八日、中南米の先住民が三千五百年前、かんがい農業や天文学、ピラミッド建築などの優れた文明を有した反面、一方で水銀による環境汚染も犯していたと発表したことを十九日付けフォーリャ紙が報じた。
 ペルーのウアンカ・ヴェリカ地方で紀元前千四百五十年ころ、水銀と硫黄の化合鉱石を採掘、粉砕して極彩色の赤い染料に使っていた。その廃棄物が湖底に放棄され堆積している。
 その後、インカ文明を生んだ人々は、化粧用に使った。当時は神経系や内分泌系、腎臓などの疾患が多かったものと思われる。マヤ文明では棺桶の腐食防止に使った。水銀の粉末状からガス状への加工法も編み出し、大気汚染も進んだ。