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ニッケイ新聞 2009年5月28日付け

 TVレコルデが二十六日、日本の警察活動などを取材した。東京新聞が報じた。刺股(さすまた)を使っての容疑者を取り押さえる逮捕術や柔道、剣道の練習を撮影した。取材に応じたのは、東京・多摩署の石井孝副署長。日本の交番制度普及のため、二〇〇六年九月から昨年三月まで、JICAの制度でサンパウロに派遣されていた。「日本の警察官は真剣に武道に取り組み、肉体だけでなく精神面も鍛えていることに感銘を受けた。逮捕術のチームワークも素晴らしい」(取材担当者)。取材の模様は、今週中に同局ニュース番組で世界の警察活動の一つとして取り上げられるとか。
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 笠戸丸以前に、杉村公使が過ごしたリオ州ペトロポリスの旧公使館。現在売り出し中のその立派な建物の中に、目に付く一枚の絵画があった。日の丸を意識したかのような印象の太陽に向かって歩く牛の群れ。「公使が当時所有していたものか」と在住三十六年の安見清さんに聞くと、「外交官が多かったこの町では、『父が訪日したさいに手に入れた』という日本のものに出会う」こともあるようで、この絵も特定できないのだとか。それらを集めたら、『ブラジル外交官が興味を持った日本の美術品の展示会』になる!?
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 十三年ぶりに元の名前が復活したタボン市の州立日伯小学校。年に一度行なわれる学校評価コンクールで、今年は州内最高得点を獲得したほどの学校だそうだ。同校のホリ校長によれば、現在の生徒数は五百六十人。五〇年代には日系子弟が半分近くを占めていたが、現在は数パーセントという。今回NIPOの名がついたことから、同校で日本文化に関するプログラムを取り入れる可能性について聞くと、ホリ校長は「考えてもいいのでは」と前向きな様子。