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FGV発表=08年10月から既に不況=経済諮問委員会が判断=通貨政策の基本材料に=両刃の剣のレアル高騰

ニッケイ新聞 2009年5月29日付け

 ジェットゥリオ・ヴァルガス財団(FGV)の経済諮問委員会(Codace)は二十七日、ブラジルが二〇〇八年第4四半期から既に不況下にあったと発表したことを二十八日付けフォーリャ紙が報じた。同委員会によれば、一九八〇年から21四半期にわたる好調経済期にはGDP(国内総生産)三〇%の成長率を達成したブラジルが、六カ月以上前から減速経済(リセッション)に入っていたことは疑う余地がないとした。これからは強いレアル通貨と虚弱経済の時代を、いかに克服するかが問われる。

 Codaceは政府の通貨政策に参加し、政策決定のデータを提供する。同委員会の報告担当者マルセラ・シュベット教授は、米国の経済諮問委員会に倣って創設された同委員会は、政府の通貨経済政策決定や企業の計画立案を支援するために、一定期間の経済動向でのサイクルの始めと終わりを判断することが役割だという。
 ブラジルが減速経済に入った日付は、米国式に、最低六カ月以上、経済活動が落ち込んだことを基準に判断された。今年第1、2四半期の工業生産指数は、GDPの縮小が続いていることを示しているという。
 同委員会では、減速経済に入った時期や減速経済終焉の時期に関するデータは、企業の在庫調整や予算計画、生産計画の基本指標となり、新通貨政策決定の判断材料にもなるという。
 好調経済と減速経済の判断材料としては、生産指数や雇用指数、所得指数などを使い、GDP一本槍の判断を止める。
 現在の経済サイクルの終焉についての統一見解は出ていないが、ブラジルの不況は米国ほど長期に渡らないと見る委員の一人は、ブラジルの消費市場には活力があり、第2四半期の終わりには不況脱出が始まると予想。
 しかし、経済回復の兆候は〇九年第4四半期に表れるが、不況が底を打ち〇八年第4四半期以前の生産水準に戻るのは二〇一〇年と見るエコノミストもいる。
 一方、同紙コラムニストのパウロ・ノゲイラ・バチスタ氏は、減速経済下の通貨動向について、レアルが強く、金融危機で失った損失を一部取り返せそうだが、レアル高は両刃の剣と解説。
 強い通貨は、不況克服気分にさせる。外国ではブラジルが前代未聞の不況に耐え、資産はレアルで持つのが賢明と解されて、ドルが入ってくる。レアル高騰は、インフレ抑制にも役立つ。
 しかし、レアルの高騰は国際競争力を阻害し、輸出は落ち込む。輸出向け製品が国内に出回り、輸入品と競合すれば、経済回復は遅れ、かつての好調経済は懐かしい昔の思い出話になるという。

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