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228人乗り旅客機消息絶つ=リオ発のエール・フランス機=乱気流に巻き込まれ故障か

ニッケイ新聞 2009年6月2日付け

 五月三十一日夜、リオのトン・ジョビン空港を飛び立ったエール・フランスAF447便が、同日中に消息を絶ち、ブラジル空海軍が一日夜明けを待って捜索を開始した。
 一日付G1サイトやロイターなどの情報によれば、一日六時一〇分にパリのシャルル・ドゴール空港に到着予定だったAF447便からは、三十一日の二三時頃、天候不順な海域で乱気流に巻き込まれたとの交信があった。その後、二三時一四分に電気系統の故障発生との交信後は音信不通となり、レーダーの視界からも消えたという。
 消息を絶った旅客機は、〇五年就航のエアバスA330―200型機で、四月十六日に最終点検も受けていたが、エール・フランス社は一日、落雷にあった可能性が高いとの見解を示した。
 一方、ブラジル空軍は、AF447からブラジルの管制には三十一日二二時三三分に最後の交信があり、フェルナンド・デ・ノローニャを通過した旨連絡を受けたという。
 このため、ブラジル空軍は一日九時に特別機二機を派遣し、フェルナンド・デ・ノローニャからパリに向かうルートの捜索を開始。一一時過ぎには一機を追加派遣の他、海軍からも三隻の船が同海域に派遣されている。一〇時過ぎには、仏空軍捜索機も派遣されたようだ。
 同機には、男性一二六人、女性八二人、子供七人、赤子一人の二一六人の乗客と一二人の乗員が乗っており、リオに南米本社を持つタイヤ・メーカーのミシェランが、一日午前、同機にはブラジル人役員二人とフランス人女性従業員一人が乗っていたと発表。リオ市長の秘書室長も搭乗しており、市長夫妻がトン・ジョビン空国に出向いたという。
 一五時過ぎのG1サイトではブラジル人乗客は五八人、フランス人六一人、ドイツ人二六人などと報じた他、乗員にもブラジル人がいたという。
 エール・フランスでは、トン・ジョビン空港とリオ市内のホテルに、対応のための特別室を設置。0800・881・2020でも問合せに答えるというが、早朝から空港に詰め掛けた家族らからは、事故への対応の遅さや情報のなさへの不満の声が出ている。

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