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ベナンにブラジル人子孫=奴隷解放時に祖国へ帰国

ニッケイ新聞 2009年6月2日付け

 アフリカ西部のベナン共和国は、人口八百八十万人の一〇%八十八万人がブラジル系ベナン人といわれる。ブラジルで奴隷解放が行われた十九世紀に、故国へ帰国した奴隷と奴隷商人の子孫だ。
 これら帰国者は祖父がブラジル人でブラジル姓を名乗り、米や鶏肉、コーヒーなどのブラジル食を常食とし、フェイジョアーダもある。
 祖父らはポルトガル人やブラジルの先住民と混血したため皮膚の色が異なった。ブラジルではヨーロッパ人と接触があったため、外国の知識に富み、帰国したとき注目を引いたという。
 彼らはベナンにレンガの家造りや木工細工、フォークやナイフの使い方などを持ち込んだ。そのため祖父らは、直ちに商人として生業を得た。奴隷商人の末裔は、コカインの販売へ転職した。