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ボベスパが世界四位=戦略志向の取引所へ成長

ニッケイ新聞 2009年6月17日付け

 英紙フィナンシャル・タイムスは十五日、サンパウロ市証券取引所(ボベスパ)の発行株数と取引相場の乗数が世界ランクで第四位になったと発表したことを十六日付けエスタード紙が報じた。
 新興国の株価が二〇〇九年に上昇したことで、ボベスパはニューヨークやロンドンの老舗取引所を追い抜いて、シカゴや香港、ドイツに次ぐ世界有数の証券取引所へ成長した。
 ボベスパ十六日の取引は、総額百二十四億ドル。世界最大のシカゴ取引所は、二百二十六億ドル。ボベスパの株価指数は今年、十五日までにレアル価で三八・六%も上昇した。
 アジアやラテン・アメリカの台頭は、金融危機の影響と天下の秋を示唆している。資本市場の選手交代には、色々の理由が挙げられる。
 一はブラジルの株式市場が成長したこと。レアル通貨の上昇率は一五%を超え、ドルでの株価指数は五〇%も上昇した。株価上昇を牽引したのは、外国人投資家であった。二にボベスパの経営評議会の会長が、ジウベルト・ミファノ氏からアルミニオ・フラーガ元中銀総裁に代わったこと。
 ボベスパは、これまでの実務的経営から戦略的経営へ変更した。シカゴ取引所との合弁契約。香港取引所と決済契約を締結。次はロンドン取引所にボベスパ支店の設置を計画中だ。

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