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大陸横断道路は難所=アジア向け輸出回廊は今一

ニッケイ新聞 2009年6月23日付け

 ペルー経由で太平洋へ抜ける大陸横断道路は、ブラジルの輸出農産物にとって輸送コストが高くなると懸念されていることを二十一日付けフォーリャ紙が報じた。
 クスコ県のマルカパタ郡は、集中豪雨が降り、百五十米の断崖を下った雨水が怒涛のように道路を襲った。その後は、二十五万トンの土砂が道路を被い尽くした。大陸横断道路のペルー側一千キロ以上の道路建設は、隣国政府にとって容易なことではなかった。
 ペルー国内での大型道路網計画には、自然の制約の他に、社会不安と政情不安による混迷という困難が伴う。つい最近も、北部の先住民が二カ月にわたって国道封鎖を行い、二十日に解除されたばかり。
 ペルーの山岳地帯にさしかかると曲がり道が多く、ブラジルの大型トラックは、運行が難しい。これまでサントス港やパラナグア港へ出荷していたのと訳が違う。アンデス山脈の山越えは、アジア向けの輸出回廊として長年期待されているが、まだ問題が山積みしているようだ。