ニッケイ新聞 2009年6月23日付け
〇八年四月十七日に三つ子を産んだマルシアさんは、前年に生まれたばかりの四女の授乳中につわりが始まり驚いたという。というのも、四女出産後に卵管結紮(けっさつ)という避妊手術を受けていたのに妊娠したからだ。この避妊手術後の妊娠率は〇・一%で、しかもそれに三つ子が重なる確率は、メガセナがあたる確率のなんと四分の一の、二〇億分の一とか。数字だけ見れば、ある意味〃奇跡〃ともいえる赤子の誕生だが、当の本人たちは月給二〇〇〇レアルで七人の子…、と途方にくれて夫婦で泣いたとか。逆の意味で〃親の心子知らず〃ともいえる三つ子は、今のところ元気に成長している。
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サンパウロ市ミニョコンが様変わり! 二十一日朝、日頃は車の騒音に悩む沿線住民の目を楽しませてくれたのは、第二七回サンパウロ・ファッション・ウイークのモデル達。四台の車登載のスピーカーから流れる音に合せ、音楽家やサーファーなどの装いに身を包んだモデル達が春、夏のコレクションを披露した。マラソンのサンシルベストレなどで〃高みの見物〃経験済みの住民も、ファッション・ショーは初めて。六〇〇人の招待客をも眼下に、カフェ付きの特等席で見物する住民の様子がテレビでも放映された。
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リオ市で十九日死亡の四歳女児を巡り、オーストラリア人の父親がブラジル裁判所の責任を問うている。ブラジル人の妻が〇八年、一二歳の兄と共に無許可で連れ帰った女児は、十日前に頭蓋骨骨折などで病院に運び込まれ、伯母とその娘による暴行の線で捜査中。失踪直後から養育権を請求していた父親は、兄だけでも連れ帰るため七月十六日まで滞在予定。行方不明だった母親は二十二日に精神障害で入院中と判明した。