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TCE顧問がリベート=スイス検察庁が送金差し止め

ニッケイ新聞 2009年6月25日付け

 スイス検察庁は二十三日、サンパウロ州会計検査院(TCE)顧問のロブソン・マリーニョ氏の銀行口座からの送金差し止めを発表と二十四日付けフォーリャ紙が報じた。この処置は、アルストン社が何らかの便宜を受けた見返りに、同氏の口座へリベートを振り込んだと見られているため。
 ロブソン・マリーニョ氏は一九九五年から一九九七年、マリオ・コーバスサンパウロ州知事の官房長官を務めた。同氏は国外に口座はないし、スイス官憲の捜査対象になることは一切ないと否んでいる。
 しかし、TCE顧問であった一九九八年、アルストンに一億一千万レアルの契約を発注し、何らかの便宜を図った謝礼の疑惑がある。アルストンは、各国で違法手段によって公共工事を受注した疑いが持たれている。
 差し止められた金額は百万ドル。もしも事実であれば、PSDB(民主社会党)で不正資金取得と国外隠蔽の第一号だ。本人は否定するが、スイス検察庁は同人がスイスから米国へ送金を試み、差し止められたと報告した。