ニッケイ新聞 2009年7月1日付け
オバマ米大統領は六月二十九日、ホンジュラスの政変を違法行為であると糾弾し、民主主義制度の順守を求めたが、セラヤ大統領の復権要求はなかったと三十日付けエスタード紙が報じた。
セラヤ大統領は民主的手法に基づいて選出されたホンジュラスの正式政権だから、米大統領は臨時政権を承認しないという。同国は他国の干渉を受けず、平和裡に話し合いによって解決を行うよう声明を発表した。
クリントン国務長官は、経済制裁を伴うクーデターという表現を避けた。セラヤ大統領は最近、米国と疎遠となりチャベス接近を図っていたことを言明した。
米国の差し金視するチャベス大統領に対し、米国の関与は一切ないと声明を発表。ホンジュラスの米軍基地は、一兵たりとも外出しなかったとブリアン・ホイトマン米報道官が発表した。
米政府は政変前、ホンジュラス軍部の動きを知っていた。しかし、米政府の忠告を聞かずに、同国軍は行動に走ったという。セラヤ大統領がチャベス方式を取り入れ、国民投票という手段で半永久政権の樹立を企てたことに、米政府は反対していたことを明らかにした。