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日本人学校から「愛」届く=34年間つづく募金活動=6団体に物品、金一封

ニッケイ新聞 2009年7月3日付け

 サンパウロ日本人学校(清水喜義校長)のPTAが組織する社会奉仕部は六月三十日、衣類、雑貨、古本のほか「愛の募金」で集めた金一封をサンパウロ日伯援護協会、やすらぎホーム、救済会、希望の家、こどものそのの五団体に贈った。津嶋邦彦教頭と同部の市原実香部長をはじめとする八人が援協を訪問、診療所前で五団体代表に直接手渡した。
 三十四年間続けられている「愛の募金」活動。コンビ一台分にもなる物品は、六月二十日に行われた運動会で集めたもの。募金は当日まで保護者に呼びかけ集まった約一千四百レアルから、各団体へ二百六十六レずつ贈られた。
 援協からは森口イナシオ会長、菊地義治、尾西貞夫、坂和三郎副会長、与儀昭雄やすらぎホーム経営委員長、吉岡黎明救済会会長、岡本ルイスこどものその理事長、大野孔三・希望の家副理事長らが出席。
 津嶋教頭は、「(各施設の人々の)笑顔が見られたら嬉しい」と話し、「社会見学などで協力していただく場合もあるので、今後ともどうぞ宜しくお願いします」とあいさつした。
 市原部長から各団体へ金一封が手渡され、森口会長が代表して「みなさまの言葉どおりの愛の施しに心から感謝します。大事に使わせて頂きたい」と謝意を表わした。
 同校にはブラジル駐在員子弟の百六十人余りが通っている。市原部長はニッケイ新聞に対して、「日系社会は日本を大事にし、子供がその気持ちを継承しているのは素晴らしい。自分の子供らにも見習わせたい」と述べ、「少しでも役に立ててもらえれば嬉しいです」と話していた。
 なお同日、日本語センターへ教科書などの古本三百六十五冊、ビデオ・CD八十本の贈呈が行われた。