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真言宗=空海の教えをポ語に=和気開教師が翻訳

ニッケイ新聞 2009年7月3日付け

 真言宗千二百年、空海の教えがポルトガル語に翻訳され、「Introdução ao Budismo Esotérico Shingon」として刊行された。高野山真言宗開教師の和気徹明さんが一年かけて作成したもので、基本の教えや、空海について掲載されており四十二ページからなる。
 和気開教師とエンブー・日野(姉妹都市の滋賀県日野町)友好の会の長田真央会長、香川県人会長の菅原パウロ農夫男さんが六月二十四日、本紙を訪れて報告した。
 和気開教師は、「仏教とキリスト教とは世界観が違うので、似たような言葉に翻訳するのが難しかった」と作成した感想を語った。
 真言宗では、サンパウロ市の高野山南米別院、スザノ市の高野山真言宗南米開教区金剛寺の二カ所に住職が常駐、布教しており、その他エンブー、アルバレス・マッシャード、イペランジャに寺がある。
 エンブー市の布教の中心である慈恩院で信仰を続けている長田会長が印施(多くの人々の利益となることを印刷して配ること)として協力した。長田会長は「協力できたら、と思って一所懸命にやった。特に若い人に読んで欲しい」と語った。
 同本は一千部作成された。希望者は南米別院(電話=11・6726・5622)、または金剛寺(電話=11・11・4746・2557)まで。