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IT化が時代刷新=行列は時代遅れの象徴に

ニッケイ新聞 2009年7月8日付け

 ブラジルではかつて「行列は秩序の代名詞」といわれたが、いまはITの普及により行列は時代遅れの代名詞に変化しつつあると七日付けジアリオ・ド・コメルシオ紙が報じた。
 官庁の手続書類デジタル化を始め、国際間を駆けめぐるEメール、ネット会議、銀行業務、その他ハイテク技術がいたる所に応用され、行列や渋滞は時代の進歩を活用できない人間の象徴となりつつある。
 先住民の日の四月十九日、ある酋長が部落民に挨拶をした。「我々はいつまでも、裸ではあるまい。我々の子孫は最高学府に学び、ネクタイを締め、コンピューターを操作するであろう」と。
 調査によればサンパウロ市民は毎日、千七百万回移動する。一人が三十分渋滞に巻き込まれるなら、サンパウロ市全体で九百七十年間分を無為に過している計算だ。時代の変化は目まぐるしく、周囲のものが次々、過去の遺物となりつつある。
 ITは渋滞を解決しないが、企業の業績を上げ個人所得を増やし、勤労者の生活水準を引き上げることはできる。これまでバイクが運んだ書類は、デジタル化で不要となった。パソコンでできる取引も年々増えてきている。

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