ニッケイ新聞 2009年7月11日付け
野党は九日、政略的にサルネイ上院議長の切り崩しは困難と見て、ペトロブラス資金のサルネイ財団への流用監査を行うようTCU(連邦会計検査院)へ要請する意向を表明と十日付けエスタード紙が報じた。
ペトロブラス石油公団が文化活動を支援するため給付する百三十万レアルを、サルネイ一族が運営する幽霊団体へ流用した疑惑がマスコミによって報道された。
野党は、十四日開設が決まったCPI(議会調査委員会)でペトロブラス資金の行方をさらに詳しく調査するよう要請する予定。上院倫理委員会へは、上院議長の関与疑惑の審理を申請する。上院議長はルーラ大統領お墨付きの役職で、上院の一存では思うようにならない面があるとゲーラPSDB(社会民主党)党首がいう。
上院八十一議席のうち、野党は三十三議席しか持っていない。数の対決では、勝算の見通しはない。カルドーゾ財団もSabesp資金を給付され、財団は公金流用の隠れ蓑になっていると与野党双方が我田引水の告発合戦を演じている。