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煙草増税で密輸増=自動車減税代替のツケが

ニッケイ新聞 2009年7月14日付け

 政府は四月、自動車へのIPI(工業税)減税の代替を求めて煙草に三〇%の税金を課したため、パラグアイの密輸品が大量に市場へ出回っていると十二日付けフォーリャ紙が報じた。
 密輸品は露天商を介してバス停留所などで販売されている。煙草増税と不安定な為替のお陰で、犯罪組織には有利な新ビジネスが増えたようだ。
 報道機関が調査を行ったところ、ブラジルとパラグアイ国境が、国際的な密輸煙草の販売拠点の一つと判明。正規ルートの煙草は、一箱が三レアル。密輸品は一・二レアル。パラグアイでの仕入れ原価は、数センターボス。利益は大きい。
 パラグアイで二〇〇六年に生産された煙草は六百八十億箱。現地消費は三十億箱で、密輸に回る六百五十億箱の半分がブラジルで消費される。ブラジル国内の煙草の消費量は、年間千五百億箱と推定されている。
 フォス・ド・イグアスでの監査が厳しくなった二〇〇六年以降、煙草や麻薬、武器などの密輸品はボートで夜陰、ブラジル側の秘密港グアイーラなどへ運ぶ。隠蔽に協力する住民も多く、預かり料は、煙草の場合、一日一ケース十レアル。