ニッケイ新聞 2009年7月22日付け
愛知県名古屋市で主に放送されてきたポルトガル語FMラジオ「トランスアメリカ」を運営する名古屋エフエムラジオ放送が十七日、解散を決めた。中日新聞の報道によれば、聴取者であるデカセギの雇用悪化が影響し、在日ブラジル人を客とするスポンサー企業が撤退していることが要因だという。雇用悪化と収入減が子弟の就学難を生み出し、そこから関連企業の経営、さらにはメディアへ…。在日コミュニティをめぐる悪循環はまだ広がり続けているようだ。
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ノースバンクーバー市マホン・パークで七月二十六日、「日本の大運動会」が開催される。「日本の運動会をカナダでも」と集まった旅行・飲食業界関係者やその友人ら有志が集まり、今年初めて開催。運動会には選手、ボランティアを含め約三百人が参加する。綱引きや大縄跳び、パン食い競争など日本の運動会でなじみのある競技が種目に。実行委員会・小川学会長は「新しい日系コミュニティのイベントとして定着させたい」と話している。
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ブラジル生まれのボサノヴァ歌手小野リサさんが、今年でデビュー二十周年を迎え、二枚のCDアルバムを発売。日本では、「ボサノヴァと言えば小野リサ」といわれるほど著名だ。ブラジル音楽に弾かれて移り住んだ両親と十歳までブラジルで過ごしている。意外とコロニアで知られていないが、日本で活躍する小野さんは最先端で走り続ける日伯交流の旗手。これからも優しい歌声を聞かせて欲しい。