ブラジル国内ニュース(アーカイブ)
最後の亡命者が帰国=コスタ氏39年ぶりに晴れて
ニッケイ新聞 2009年7月23日付け
軍政時代の弾圧を逃れてスウェーデンに亡命したアントニオ・G・コスタ氏(七五)が二十一日、三十九年の亡命生活に終止符を打ち、リオ国際空港へ帰国と二十二日付けジアリオ・ド・コメルシオ紙が報じた。
一九六四年の軍部によるクーデター当時、同氏は海兵隊協会の副会長を務めていた。その後同協会は金属労組へ合流。同氏も拘束され拷問を受けたが、六年の潜伏生活を送り、反政府運動の資金係としてサンパウロ市やリオ市で銀行を襲った。
また、一九六九年には、リオ州のレモス・デ・ブリット刑務所に囚われていた政治犯達の奪還にも参加。その後、当局による身柄拘束を恐れ、一九七〇年に偽名を使って国外へ脱出した。
恩赦も得たことでブラジルに定住するために帰国したコスタ氏は、スウェーデンで結婚し、二児をもうけている。