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サルネイ上院議長=盗聴記録で証拠収集=倫理委、審理申請を受理か

ニッケイ新聞 2009年7月24日付け

 連邦警察が二十二日にサルネイ上院議長と子息フェルナンド氏の電話盗聴記録を公開したことで明白となった、議長孫娘の友人への就職斡旋は、縁故採用に当るとし、野党議員が議長辞任へ挑戦の姿勢を呈したと二十三日付けフォーリャ紙が報じた。
 盗聴記録には議長親子や一族総出の会話が、克明に残っている。野党は上院の休会が終わる前の八月一日、倫理委員会の招集を申請する段取り。同委員会は、就職斡旋が議員権の剥奪に相当するかを審理する。
 連立与党のPMDB(民主運動党)は、連警が情報漏洩によって議長追い落としに協力と非難した。野党PSDB(民主社会党)はこれで、倫理委員会へ四回目の職権乱用などの告発を行ったことになる。
 他にPSOL(自由社会党)も、十五年間で五百四十四件に上る公然の秘密(違法行為)に対する告発を行っている。DEM(民主党)のアグリピーノ上議は「重大な過ちが露見し、不適切な運営がなされている上院は、政治の場ではない」と糾弾した。