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衆院選=公館投票は19日から=初めての小選挙区投票=サンパウロは文協ビルで=郵便用紙請求も開始

ニッケイ新聞 2009年7月25日付け

 日本の衆議院が二十一日解散したことを受け、第四十五回衆議院議員総選挙が八月十八日公示、三十日投開票の日程で行われる。小選挙区三百、比例代表百八十、計四百八十の議席を目指し約千二百人が立候補を予定。郵便投票は既に用紙の請求を受け付けている。在外公館投票は八月十九日から二十二日の四日間の日程で行われる予定。サンパウロ総領事館管内では〇七年の参院選に続き、文協ビルが会場となる。

 二〇〇〇年から始まった在外選挙は、今回で七回目。世界最多の在外選挙人登録数を有するサンパウロ総領事館で公館投票が実施されるのは、〇四年の参院選から四回目となる。
 当初は比例区への投票のみだったが、〇六年十一月の公職選挙法一部改正により、〇七年の参院選から選挙区投票が実現。そして今回から、衆院選小選挙区への投票が可能になった。
 サンパウロ総領事管内で在留届を提出している邦人は〇八年十一月現在で約四万七千人。うち約一万二千七百人が在外選挙人名簿に登録している。〇七年の参院選では世界で初めて、公館以外の場所として文協ビルで公館投票が実施され、約二千人が母国の選挙に一票を投じた。
 郵便投票用紙の請求については、既に各市町村選挙管理委員会で受け付けている。交付を受けた後、選挙の公示日の翌日(八月十九日)以降に投票用紙に投票する政党名や候補者の氏名を記入して、日本国内の投票日(八月三十日)の投票所を閉じる時刻までに投票所に届くよう、登録先の選挙管理委員会あてに郵送する。
 また、新規に在外選挙人登録を申請する場合、選挙人証の内容変更、再公布などの手続きをする場合は、その手続きと同時に郵便投票用紙の請求ができる。
 このほか、日本に一時帰国中などの場合、登録先の市区町村選挙管理委員会が指定した投票所で投票する方法もある。
 公館投票は公示日翌日の八月十九日から二十二日までの四日間で、時間は午前九時半から午後五時。サンパウロ総領事館管内での投票所は、今回は文協ビル(サンジョアキン街381)内の展示室および体育館となる予定だ。持参書類は在外選挙人証、旅券等の身分証明書(顔写真付き、原本のみ有効)。
 初めて文協ビルで公館投票が実施された前回参院選は、投票期間が九日間と長かったが、今回の衆院選の投票期間は四日間。前回並みの有権者が投票に訪れた場合、一日平均五百人となる。さらに三百小選挙区の候補者情報をどのように提供するかなど、課題は多い。
 総領事館側でも期間中約二千人が投票に訪れると予想し、人の流れや会場のレイアウトなど、投票がスムーズに行なわれるよう準備を進めているようだ。
 サンパウロ総領事館日系社会担当の後藤猛領事はニッケイ新聞の取材に対し、「在外選挙では初めて小選挙区に投票できます。貴重な一票を」と呼びかけている。
 問い合わせは日本大使館(電話=61・3442・4200)、在聖総領事館(電話=11・3254・0100)ほか各総領事館まで。