経済活性化計画経費が上昇=約半数で投資額の見直し=技術開発や計画再検討で=中には100%増の例も
ニッケイ新聞 2009年7月28日付け
二〇〇七年に導入され、第二期ルーラ政権の目玉事業と位置付けられている経済活性化計画(PAC)の約半数で、事業経費の上昇で投資額の見直しが行われていると、二十六日付けエスタード紙が報じた。中には、ウルクー=コアリ=マナウスを結ぶ、ペトロブラスのガス・パイプラインのように建設費が一〇〇%も上昇した例も出ている。
エスタード紙の報道は、同紙の独自調査に基づくものだが、二〇一〇年完成を目指すPACについては、二〇〇七年の発表以来、実施の遅れなどが問題になっていた。
例えば、五月二十九日付けエスタード紙によれば、PAC計画一万九百十四件中、二〇〇八年十二月までに完成したものはわずか三%で、七四%は、計画段階にとどまっているという。
そこに加わったのが、今回の大幅な経費上昇の問題だ。
二十六日付けエスタード紙によれば、PAC事業中、ロジスティクスとエネルギー、公衆衛生、都市計画に関する事業百二十二件について、二〇〇九年四月の最新収支報告書と、それ以前の報告書を比較して調べたところ、五十五事業で工事費が上昇しているという。
対象となった事業範囲が広いにもかかわらず、経費上昇の理由は一様に、毎年の契約更新、新技術開発、当初の計画では予想されていなかった工事の必要などで、連邦会計検査院(TCU)が違法性を調査している事業まである。
特に増額が目立つウルクー=コアリ=マナウス間のガス・パイプライン工事では、ガス輸送管の移送に外国製航空機利用などに市場の過熱も手伝い、十五億五千万レアルの予算が三十一億に。
専門家に言わせれば、PAC経費上昇の理由は事前の計画不足の一言で、基本計画すらないままプロジェクトが先行した例などもある。
計画見直しの度に経費上昇を繰返せば、社会経済開発銀行(BNDES)の融資増が叶わず、民間銀行からの資金調達が必要となるなど、計画実行が更に困難となる事態も予想される事態だ。
ルーラ政権の目玉であり、二〇一〇年の大統領選候補と目されているジルマ・ロウセフ官房長官が指揮するPACが、TCUの調査や、資金調達困難により更に遅れることになれば、大統領選にも微妙な影を投げ落とすことになりかねない。