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ペレイラ・バレット盆踊り大会=サンパウロ州=1万人が踊りに踊る!=ブラジル最大級、常設会場も

ニッケイ新聞 2009年7月29日付け

 今年入植八十一年を迎えるノロエステ線ペレイラ・バレット市(旧チエテ移住地)で二十五、六の両日、『第四十八回盆踊り大会』が催され、二日間で約一万人が来場した。同大会はブラジル最大級の盆踊り大会とされ、世界で唯一の常設盆踊り会場(Bomodoridromo)があることでも有名。サンパウロ州、同市の行事カレンダーにも登録されている公式行事でもある。主催団体であるペレイラ・バレット文化体育協会の木庭元幸会長は、「雨天を心配していたが、晴れて安心した。今年も多くの人に来てもらってありがたい限り」と笑顔を見せていた。二十六日午前十時からは同文協で慰霊法要が営まれた。なお、入植祭は八月十一日に開催される。

 同大会は一九六二年、文協が当時の市長からの要請を受けて始まった。
 市内の野球場で開催されていたが八九年、文協が購入した現在の場所に移動。櫓、客席、売店もある施設を建設、昨年は客席をコンクリート製にするなど、年々充実を図っている。
 二十五日夜にあった開会式で木庭会長は、「町を作った先人たちへの感謝の気持ちを忘れず、それを後世に伝えるイベントにしたい」と盆踊りを位置付け、入植八十一年を迎えたチエテ移住地の歴史も振り返った。
 同文協も加盟しているノロエステ連合日伯文化協会の白石一資会長は、「日系だけではなく、ブラジル人も多く参加、地域の交流ともなっている日伯融合の素晴らしいイベント」と手放しで褒め称えた。
 榎本アルナルド市長(53、二世)は、「盆踊りはペレイラ・バレットのカーニバル。市で一番集客力のあるイベントだ」と話し、協力姿勢も明らかにした。
 なお、ジョルジ・ファリア・マルリ連邦議員、ノロエステの文協関係者も来賓として出席した。
 地元グループ「太陽太鼓」の演奏で盆踊り大会がスタート。
 櫓の上に陣取ったヴァイオリンやヴァンドリンも入った地元のお囃子隊による「炭坑節」「東京音頭」などが響き渡り、五重となった来場者らは、振りを合わせ、笑顔で会場を回った。
 ペレイラ・バレット文協の山本進元会長(72、二世)は、「昨年は百周年、チエテ入植八十年ということもあり、サンパウロからバスが五台来てくれたが、今年も結構多いね」と会場を見渡し、満足げな表情を見せた。
 グアララペス文協を代表して駆けつけた服部拓治さん(70、二世)も「ここの盆踊りは凄いよ。うちの盆踊りは来月八日。沢山の人に来て欲しいね」と話す。
 今月十八日に盆踊りを開催、「約千人が来てくれた」と喜ぶフォルモーザ文化体育協会の寺島パウロ会長(65、二世)は、「お互いに応援しないとね」と笑顔を見せていた。
 若者に人気のマツリダンスの音楽も挟み込み、老若男女が飽きない構成で行なわれた盆踊りは、深夜近くまで多くの人で賑わっていた。