静岡県=湖西の女児死亡交通事故=両親が国外犯処罰要請

ニッケイ新聞 2009年7月31日付け

 【共同】二〇〇五年十月に静岡県湖西市で起きた交通事故で死亡した女児=当時(2)=の両親が、事故後ブラジルに帰国し、県警が業務上過失致死傷容疑で国際手配した同国籍の女、フジモト・パトリシア容疑者(34)の代理処罰(国外犯処罰)手続きを求めていることが三十日、分かった。
 両親は当初、同容疑者の日本への引き渡しを求めたが、ブラジルとの間で犯罪人引渡条約がないため、六月中旬に静岡県警に代理処罰の手続きを進めるよう求めた。県警は「両親の要望に応えられるよう対応する」と話している。
 事故は〇五年十月十七日午前十一時半ごろ、湖西市の市道交差点で、フジモト容疑者の軽乗用車と山岡理恵さん(43)=同市=の乗用車が衝突、同乗の長女理子ちゃんが頭を打ち死亡した。
 代理処罰は、容疑者が裁判権の及ばない国外に逃亡した場合、日本の捜査当局が容疑者の母国に捜査資料を提供し、母国の法に基づく刑事責任追及を依頼する手続き。