日系社会ニュース
ニッケイ新聞 2009年8月1日付け
国際交流基金サンパウロ日本文化センターの浦祐一副所長が任期を終えて三日に帰国する。後任の梶原新吾さんと挨拶のため本紙を訪れた。
浦さんは財務省からの出向で二〇〇五年十一月から三年九カ月間、日本語事業主幹として勤務。全伯八都市で行った「カラオケ日本語学習キャラバン」、「日本語スピーチコンテスト」など全伯を駆け回った。「とにかく忙しかったが濃密だった。もともと第一線に出る機会がなかったので、貴重な経験ができた」と感想を語る。
基金は通常予算の倍にあたる約五億円をあて、昨年の百周年を盛り上げた。浦さんは「日系人の日本語離れは進んでいるが、百周年を機に日本への興味、関心が高まっている。この契機をうまく生かして欲しい」と梶原さんにエールを送った。帰国後は財務省に勤める。
同じく財務省から出向の梶原さんはブラジル、海外勤務ともに初めて。「言葉も文化も違い、非常に不安」と緊張した表情ながらも、「貴重な経験をさせてもらいたい」と意気込んでいた。