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新型インフル治療に変化=タミフル処方範囲を拡大=妊婦は二重三重の注意を

ニッケイ新聞 2009年8月5日付け

 六月末に、新型インフルエンザ特効薬のタミフルは、重症者と重症化リスクの高い患者にのみ処方と決めた保健省が、医師の判断による処方範囲拡大を認める事にした。
 四日付伯字紙によると、現場の声に応えた方針変更は、今週中に発行される治療マニュアルに明記される予定だ。
 感染確認のための検査結果が出るのが遅く、確認された時はタミフルが有効な時期を過ぎていたとか、軽症と見なされて帰宅後、症状が悪化して死亡したなど、タミフルの処方対象と時期の限定には批判の声があった。
 タミフル処方についての方針変化はブラジル保健省だけではなく、世界保健機構でもで、薬が調達可能な国では、新型インフル患者と生活空間を共用する人が、予防的にタミフルを使用することも有効とした事を一日付エスタード紙が報じている。
 それ以前にも、南大河州では被疑患者への処方も行われていたが、死者や重症者増加を防ぐためにとられた今回の方針変更で、処方の判断は各医師に委ねられる事に。
 一方、新型インフルでは重症化率が一九%と、従来のインフルエンザの一八・五%より高い事や、妊婦や慢性疾患患者など、高リスクの患者致死率は、リスクを持たない人の三・四六倍との記事は一日付伯字紙。
 七月二十八日までに確認された死者五六人中、一六%の九人が妊婦。心臓病や高血圧患者の場合、それぞれ二〇・六%と一七・六%。従来型インフルエンザの死者は高齢者が多いのに対し、二〇~四四歳の死者が六五%もいうのも新型インフルの特徴だ。
 薬乱用でウイルスが薬品耐性を持つ事や薬の副作用への懸念よりも、予防接種ワクチンもない間は重症化する前に症状を治める事を優先してのタミフル処方制限解除。
 但し、妊婦の場合、免疫力低下が起きる上、タミフルの胎児への影響解明が不十分な事への懸念もあり、外出を避け、衛生管理を十分に、と忠告する医師もいる。
 風邪の症状を訴える人で満員の病院、学校始業延期で仕事に戻れない親、自宅学習用CDを作り配送などの副産物を生じさせている同疾患の予防接種ワクチンは、十二月にブラジル到着予定だ。

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