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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2009年8月11日付け

 ブラジル最西端のアクレ州。今では同地を代表する農産物のアメンドインは、実は五十年前に入植した日本人が植えたのが始まりだという。
 同州唯一の日本人植民地として十三家族が入ったキナリー。今年も出身者の集いが開かれる。「一つの家族みたいなものでした」と世話人が話すように、後続のない土地で入植者の家は寄り添うように並んでいた。
 出た人、残った人、必死で一家の生活を築いた家長世代の多くは亡くなった。離れ離れだった人の輪は、子供の世代によって再びつながった。
 「第二の故郷のようなもの。あそこから出発したんですから」、還暦を迎える子供たちにとっては、苦労と共に懐かしい場所。「オンサが家の中に入ってきた」のも、今では思い出話だ。
 アマゾン移民八十年の年に渡伯五十年を祝うキナリーの人々。一人でも多くの人に集まってほしいと思う。 (ま)