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サンミゲール=ラジオ体操会30周年祝う=松浦名誉会長に功労賞

ニッケイ新聞 2009年8月14日付け

 サンミゲール・ラジオ体操会(松浦進会長)は創立三十周年を祝い、七月五日午前十時からサンミゲール文協会館で創立三十周年記念式典を開催した。
 丸橋次郎在聖首席領事、羽藤ジョージサンパウロ市議、宮原ジョルジ補佐官、美甘好重サンミゲール文協会長、ブラジル・ラジオ体操連盟の青木正雄会長、理事、評議員ら約百五十人が出席した。
 体操関係先没者の霊に一分間の黙祷を捧げた後、各来賓が祝辞。同会の松浦アントニオ名誉会長(祭典委員長、ラジオ体操連盟評議員議長)によりサンミゲール体操会三十年の歴史が語られ、出席者は真剣な様子で聞き入った。
 柔道師範で全伯柔道連盟の理事を務める松浦さんは、一九六〇年に道場を開設し、準備運動にラジオ体操を応用していた。
 七九年に松浦さんの叔母、故宮内あいさん(当時東京都ラジオ体操会連盟理事)が同道場を見学に訪れた際、ラジオ体操の技術指導を行った。
 前年の七八年にはリベルダーデ商工会ラジオ体操部が結成されていたことから、松浦さんが同会の水本毅、細川晃央両氏に宮内さんを紹介。そこからラジオ体操連盟設立へと話が進み、日本側連盟、NHKなどとの交流の道が開かれた。宮内さんはその後、七回も自費で来伯、指導にあたったという。
 松浦さんはサンミゲールの広場で二つの体操グループを作り、一日おきに指導。発足から〇五年まで会長を務め、同第二支部を通じ福祉団体や企業、学校などへの普及、住民の健康維持に貢献した。九一年から〇五年までラジオ体操連盟会長も務めた。
 式典では松浦名誉会長の功績を称え、連盟評議員の石井久順さんの推薦により、羽藤ジョージサンパウロ市議から功労賞が贈られた。
 松浦名誉会長は、「自分の健康のために始めたラジオ体操がここまで普及して嬉しい。賞は、ラジオ体操会代表として受け取ります。感無量です」と喜びを語った。
 正午ごろに式典が終わり、その後は丸橋首席領事の乾杯の音頭で懇親会へ。踊りや劇、歌が披露され遅くまで賑わった。
 サンミゲール・ラジオ体操会は現在約五十人の会員を持ち、同文協会館で毎朝和やかに体操を続けている。