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Ipea=下半期は不況対策の決算が=世界的に底入れか=サンパウロ州は輸出激減で立ち遅れ=日欧米が新規巻きなおし

ニッケイ新聞 2009年8月19日付け

 応用経済研究所(Ipea)は十七日、輸出企業を除いた生活家電や自動車、不動産業の牽引で下半期には経済全般に回復の兆候があることを明らかにしたと十八日付けジアリオ・ド・コメルシオ紙が報じた。一方では日本の経済動向も、底入れ観測が広がっている。EUの牽引車であるドイツとフランスが十三日、リセッション離脱を宣言。米国ではこれまでの消費国の王座を新興国に譲り、これからは「欲しがりません。勝つまでは」と宣言。国民総出で輸出に力を入れるようだ。

 政府がてこ入れをした三部門は二〇〇八年の水準へ戻し、下半期には経済全般の回復のきっかけになりそうだとIpeaが発表した。五月に行われた調査によれば、ブラジル全域で工業生産が回復する兆しを見せたとしている。
 金融危機は、各地域で反応が異なった。最初に危機の影響が出たのは南東部で、その後全国へ影響が波及した。しかし、今や、逆方向で回復の波が押し寄せてきている。
 各地域によって異なるのは、回復の早さだ。回復の原因となったのは、政府が採ったIPI(工業税)減税と基本金利の引き下げ政策であった。これがなかったら、ブラジル経済は泥沼で喘いでいたに違いない。
 政府の不況対策の効果は、アニェンビ・モルンビ大学のマルセロ・ゴネーラ教授も認め、「IPI減税は、即効薬の効き目があり、失業者を最低限に留めた。基本金利の引き下げは、長期にわたる企業内容を充実させた。その結果は、下半期に出る」としている。
 下半期は、この二つの不況対策の結果と国際的な経済回復が相乗効果を表すと同教授は見ている。それから、さらに消費者の購買能力も必要。
 政府は、景気刺激策としての減税に伴う税収減を、長期的に放置しておくことは出来ないから、今度は、企業側が雇用と生産レベルを保っていく番だと同教授はいう。
 IBGE(ブラジル地理統計院)は十四日、クレジットの再流入と雇用の回復により、国民の所得と消費は一定水準に保たれていると発表した。それでも、全分野がよいわけではない。一~七月の工業製品を中心とした輸出は、昨年同期比で大きく後退している。
 例えば、サンパウロ州の工業生産下落は全国平均を大幅に上回った。これは南東部の工業が、国際市場に大きく依存しているからだ。だから、サンパウロ州とミナス州、エスピリトサント州の回復は、他州より遅れる。
 サンパウロ州工業の雇用者数は七月に、十カ月連続の減少を記録。六月の八千人解雇に対し、新規雇用は三千五百人だった。
 一方、ブラジル貿易会は、輸出減以上に輸出入総額二二%落ち込みを懸念。同額は国内生産リズムを端的に表すという。

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