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墨大統領が来伯=対米一辺倒から伯墨市場へ

ニッケイ新聞 2009年8月19日付け

 ルーラ大統領は十七日、メキシコのフェリッペ・カルデロン大統領を迎え、同国との通商戦略協定締結を提案と十八日付けジアリオ・ド・コメルシオ紙が報じた。大統領によれば、経済力も技術水準も同程度の両国が、僅か年間七十四億ドルの取引量しかないことが不可解だという。
 今回の世界的な金融危機で、各国は輸出市場と投資先国を一国依存から危険分散へ変更する必要があると大統領は訴えた。ブラジルの欧米依存からの離脱は、二〇〇三年から始まったという。
 昔なら田舎巡りの行商人、現在は経済使節団を引き連れてラテン・アメリカやアフリカ、アジアを訪問。努力の甲斐あって、ブラジルの危険分散は好調。対欧米貿易は二〇%増だが、対アフリカは四〇〇%増だ。
 メキシコ経済は、対米一辺倒のため、金融危機の影響をもろに受けた。それで危険分散の第一歩をブラジルと考え、年二回の首脳会談を提案。関税協定は二〇〇二年に締結されたが、進展のないまま今日まで放置されてきた。