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東西南北

ニッケイ新聞 2009年8月19日付け

 サントス港のコンテナ入替えほど大掛かりではないが、十七日に行われたサンパウロ市25・デ・マルソの積荷強盗団摘発では、交通取締官や掃除夫、電気技師などに変装した捜査官らが張り込み、おとりのトラックを狙った一味を取り押さえた。荷降ろしのために停車したり、信号などで速度を落としたりしたトラックやバンから、商品を盗んで売り捌いていたもので、同地域での積荷被害は、日に一〇~一五件に上っていた。三五人が連行され、盗品を隠していた倉庫三カ所も封鎖された。
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 サンタカタリーナ州はジョインヴィーレに住む三一歳のゴンサウヴェス・アマラウさんは、七月に予想だにしなかった問題に直面。失業保険を受取ろうと銀行に行ったところ、明細書に本人死亡により保険金支払いは停止と書かれて返って来たという。ご主人の収入で生活は何とかなっているが、幼い子供二人を抱える家庭で支払期日を過ぎた請求書が増えていく現実に、私は生きているのにと、ゴンサウヴェスさんは頭を抱えている。
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 十八日エスタード紙に、サンパウロ州人口の六三%が住む九四市で、大気中のオゾンが飽和状態との記事。車の排気ガスなどによる大気汚染が原因で、車の数は多くない町でのオゾン濃度の高さは、風で運ばれて来るものも含むからとか。サンパウロ州では人口増加率以上に車の数が増えているから、他州の参考にはならないかもしれないが、便利さの影には健康への影響などの懸念も。貸切りバスの乗り入れ規制では、バス一台につき二〇台の車が繰出すといわれ、ナンバープレートの番号別乗り入れ規制では、二台目、三台目の車を買う人が増えたというサンパウロ市。交通対策と保健衛生対策の連動性も問題になりそうだ。