ニッケイ新聞 2009年8月19日付け
毎年多くの人で賑わいを見せる憩の園バザーに取材に行ってきた。憩の園と言えば、創立者の一人、故渡辺マルガリーダが有名だ。
園内にある彼女の胸像を撫でている婦人を見かけた。不思議に思って話し掛けると、古い知人らしく、「久し振りに会いに来ました」。
思い出を訊ねると、「どなたにも等しく接してくれた」と語り、結婚式にも出席してくれ洗礼の際には、「マドリーニャにもなってくれた」という。
昨年完成した史料室には、渡辺の受けた勲章や遺品が飾られ、その功績を称える。分かりやすい説明と共に、貴重な史料が整然と並べられ、彼女の存在を身近に感じることができた。
今はバザーとして地域では有名だが、隣人愛を大事にしたというその精神が息づくイベントとして、これからも末永く続いて欲しい。 (仙)