ニッケイ新聞 2009年8月21日付け
今年に入って日系のイベントを訪れるたび、その成長ぶりに驚かされる。先日訪れたサンパウロ市東部ビラ・カロンのおきなわ祭りでもそうだった。
今年の来場者は百周年の昨年同様の約三万人。三年ほど前に訪れた時とは比べものにならない発展振りに圧倒された。盆踊りから始まって七年。市の公式行事にも入り、すっかり国内有数の沖縄系イベントに育った感がある。
市が桜三千本の植樹を発表したカルモ桜祭りのように、行政がその魅力を評価・支援する事で、「日系人の祭り」が「地域の祭り」へ変わりつつあるように感じる。
一世中心に始まった祭りを、二世三世がブラジル社会とつなぐ。各地のコロニアが堅実に守ってきた財産が、百周年を境に花開いている。
「ゾナ・レスチの祭りになった」、会場で聞いた古参役員の言葉が、関係者の思いを表わしているように思えた。(ま)