ニッケイ新聞 2009年8月29日付け
四年がかりで、農業の山本喜誉司賞記念史が完成した。編集開始直後に資料が焼却されていたことが発覚―予想を超える労力と時間を費やした。それでも「後世に残す」使命を貫き、日ポ両国語にした。編纂委員の喜びはひとしおだ。
今年入植八十周年のアマゾン地域の受賞者では「ジュートの父」尾山良太の名も。百二十四人の功績を時系列に並べると、百周年の全伯あげての盛り上がりに素直にうなずける。
この一冊が若い日系農業者の指針と自信になってくれることだろう。
巻頭には農務大臣の祝辞。〃ジャポネス・ガランチード〃は農業によって得た。この本はその証左だ。
同史が日系農家の功績全てではないが、今までまとまった資料は無かったという意味で、意義深い記録だと思う。 (親)