高等教育改善の道遠し?=劣悪評価の大学36%に=5%増だが学生数は25%増
ニッケイ新聞 2009年9月2日付け
〇八年に教育省が導入した高等教育機関評価指数IGCによる二年目の評価結果が八月三十一日に発表された。一日付エスタード紙は「劣悪大学増加」、同フォーリャ紙は「七三万七〇〇〇人が劣悪大学で学ぶ」と報じた様に、今回発表の〇八年の高等教育機関実態評価は、〇七年実態評価よりやや落ちた様だ。
今回評価対象となったのは、総合大学や単科大学、大学センターなど二〇〇一校。IGC五と評価された優良大学二一校に対し、一か二の教育機関は五八八校(三六%)で、〇七年の四五四校(三一%)より増えた。
IGCは、一年次と最終年次に受ける全国テストによる学生の進捗度評価と、各教育機関がどの位学生の学力向上に貢献したかを見るIDD、教員や施設、カリキュラム評価の他、大学院の評価なども総合したもの。二以下の教育機関は、教育省の指導下に置かれる。
そういう意味で、〇七年から〇八年にかけてのIGC一~二の教育機関増加は、高等教育の質の低下とも受け止められるもの。教育省は、〇七年の実態評価で二以下だった教育機関一校の閉鎖を決め、八校については、新入生募集停止などの処分とした。
一方、IGC五と評価された二一校は、総合大学七校と、三学科以下の単科大学一四校。
IGC最高はリオ州のジェツリオ・ヴァルガス財団経営学科で、サンパウロ州の航空技術研究所がそれに続く。IGC五の単科大学中、私立校は一〇校、国立と州立の機関は各二校、上位七校は総合大学の最高を上回った。また、総合大学の最高はサンパウロ連邦大学で、他も全て連邦大学だ。
連邦大学の五二%がIGC四~五であった一方、私立大学は五一%が三以下の評価と、公私の差は依然として大きい。
また、IGC一~二の学校は五%増なのに、これらの学校で学ぶ学生数は二五%も増えたという事実には懸念の声も。大学入学以前の学力の不足は昨年も指摘されていたが、劣悪評価の教育機関増も含め、高等教育改善の道は険しい様だ。
なお、世界の優良大学にも名が挙がるサンパウロ州立のサンパウロ総合大学とカンピーナス大学は、評価の対象外となっている。