危機克服祝賀会を計画=第2四半期1%記録=「不況対策は正解」が宣伝文句=ブラジルは上昇気流に
ニッケイ新聞 2009年9月4日付け
ブラジル地理統計院(IBGE)は二日、二〇〇九年度第2四半期のGDP(国内総生産)が昨年同期比で一%増に達するとの見込みを大統領府へ報告と三日付けフォーリャ紙が報じた。公式発表は十一日の予定。これで年間経済成長率は現時点で、〇・三%になる。大統領府は、第1四半期のGDPに比較して経済の回復が予想を上回り、産業の活力が蘇生していることを確認という。ちなみに二〇〇八年第4四半期は、マイナス三・六%。二〇〇九年第1四半期はマイナス〇・八%であった。
ルーラ大統領は近日、財界代表との式典で早速、朗報を取り上げ「金融危機の克服宣言」を行う。政府は内心、二〇〇九年度のマイナス成長を恐れていた。この朗報は、国会で野党攻撃の弾薬にもなる。
一九二九年の大恐慌以来で最大といわれる危機を、見事乗り切った現政権の偉業を売り物にする。政府はさらに、企業家と労組代表を集め、大祝賀会を企画している。ブラジルは危機が始まって一年もしないうちに、脱出したことを鳴物入りで発表する考えだ。
祝賀会は、リーマン・ブラザース投資銀行が破綻した九月十五日を予定している。祝賀会はイタマラティ宮で行うが、サンパウロ市でも行う。同祝賀会は政治宣伝を兼ねたパーティとし、政府の不況対策が正解であったことを大々的に吹聴する。
ブラジルは最後に危機へ入り、最初に出た国であることを事ある毎に強調する。ブラジルは現在、歴史の節目にある。油田開発要綱で新基準を設定したことで、ブラジルはこれから、大船に乗った気持ちで海を航行することになるので企業家が喜ぶという。
祝賀会では、不況対策の立役者、財務相と中銀総裁が数字で現下の状況を説明する。不況を克服しただけでなく上院議長擁護にも成功し、政府は良いことばかりであると祝杯を挙げる。
岩塩層下油田の開発要綱発表と第2四半期のプラス成長報告が入って政府は上昇気流に乗っている。これが今年下半期を盛り上げ、政治的停滞を挽回すると見ている。
ルーラ大統領は、この流れがロウセフ官房長官の支持率向上にも貢献すると見ている。八月十六日の調査では、一六%まで伸ばした。これが年末までに、二〇%になると見ている。二〇〇八年三月の官房長官の支持率は、三%であった。それが一六%に上ったのだ。