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日曜日は自転車で公園へ=サンパウロ市に5キロの専用レーン=初日指摘の問題にも対処

ニッケイ新聞 2009年9月4日付け

 好天に恵まれた八月三十日にお目見えしたサンパウロ市南部の自転車専用レーンが、もっと快適に利用できるようになると三日付エスタード紙が報じた。
 ピニェイロス川沿いのパルケ・ド・ポーヴォ(民衆公園)から、イビラプエラ、自転車の三公園をつなぐ約五キロの専用レーン開設の事は、八月二十八日付エスタード紙などが報じ、当日は九二〇〇人が繰り出した。
 八月三十一日付伯字紙によれば、家族連れで参加など、それぞれが、日曜日の七時から一二時まで、新専用レーンの雰囲気を味わった。
 自転車専用道路は九キロしかないサンパウロ市だけに、自転車走行に慣れてない人もおり、市は交通局職員四二人と指導・案内役のモニター一三〇人を配置。大半の参加者は、赤ペンキで仕切られた専用レーンの誕生を喜び、サイクリングの楽しさを満喫したが、幾つかの問題点や要望も出された。
 当日指摘された問題の第一は、交差点などを横切る時の専用レーンの欠如。普通の横断歩道しかないため、自転車から降り、押して渡らなければならない所では、自転車が溢れる状態も発生。また、歩行者用の舗道を走る必要があった所では、歩行者を避けようとして車道にはみ出しそうになるなどのトラブルの発生もあったようだ。
 その他、スピードを楽しみたい人と、家族連れなど、サイクリングそのものを楽しみたい人などのペースの違いや、案内看板の不足も問題点として指摘されていた。
 これらの指摘に対し、サンパウロ市交通局は横断歩道脇に自転車専用の横断レーンを作るなどの対策をたて、五キロの走行中自転車を降りる必要があるのは一カ所とする他、公園の入り口など三カ所に折り返し用レーンも設置。改善されたレーンは六日から利用できる。
 交通局によれば、専用レーンは、十月にはサンパウロ総合大学まで、十二月には、アクリマソン公園やヴィラ・ロボス公園まで延長される予定。
 専用レーン利用時間を土曜日や日曜日の午後にもとの要望への返答はなかったが、健康維持や家族レジャーのためのサイクリングを楽しめる場拡大への要望は徐々に応えられていきそうだ。

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