ニッケイ新聞 2009年9月5日付け
【既報関連】南大河州ポルト・アレグレの日本語モデル校問題で二日午後、同地文協の岡島光男会長、谷口浩監事、モデル校の大澤秀子校長がクリチーバ総領事館を訪れ、佐藤宗一総領事に事情説明を行なった。
文協が運営する同校が校舎として使う建物の売却を、所有団体の南日伯援護協会(鈴木貞男会長)が決めたことで存続が危ぶまれている。
佐藤総領事はニッケイ新聞の電話取材に「領事館があれこれ言う立場にない」としながらも、「日系社会が日本語教育を行なうことは、非常に大事。援協も文協もその部分で共通認識があるのだから、両者が膝を突き合わせて話すことで解決の糸口を見つけてほしいと伝えた」と話す。
佐藤総領事は同日、ポルト・アレグレ出張駐在官事務所の三浦春吉領事に対し、「両者が話し合う場所の提供や連絡をしてほしい」といった内容の連絡をしたという。
「その上で難しいということであれば、私自身が話し合いの機会を作ることはできる」と問題解決への積極的な協力姿勢を見せた。
大澤校長は、「しっかり耳を傾けてくれ、『日本語教育は大事。日系社会の財産』と言ってもらえたことが収穫」と話す。
生徒や父兄による署名活動は、約八十人分の署名が集まっており、文協側では、ポルト・アレグレ市文化局に対し、日本語教育に理解を求める事情説明をしているという。