ニッケイ新聞 2009年9月10日付け
金融危機下で持たれたスイスの世界経済フォーラムは八日、二〇〇九年から二〇一〇年における百三十三カ国のグローバル競争力ランクで、ブラジルの国際競争力が六十四位から五十六位へ八順位も飛躍したことを発表と九日付けヴァロール紙が報じた。
ちなみに上位十位は、スイス、米国、シンガポール、スエーデン、デンマーク、フィンランド、ドイツ、日本、カナダ、オランダの順。
BRICsでは中国が、三十位から二十九位へ。インドは五十位から四十九位へ。一方、ロシアは五十一位から六十三位へ、十二位も落ちた。
金融危機によって、ブラジルは初めてメキシコとロシアを追い越した。ブラジルが飛躍したのは、マクロ的に市場が安定し、技術革新と高度化に努力したためとされる。
反面、行政機関や資本財市場、労働市場、教育水準などの不備。スプレッド金利による高金利。前時代的政治の質、政府の浪費、政治倫理の退廃、汚職など否定的面も指摘されている。