ブラジル国内ニュース(アーカイブ)

リオとミナスで大型摘発=地域をまたに蔓延る強盗団=警官ら含む42人を逮捕

ニッケイ新聞 2009年9月11日付け

 連邦警察や検察庁が九日、リオ州とミナス州にまたがって暗躍していた強盗団摘発のため、大型作戦〃サッケ・ノトゥルノ〃を展開した。
 九日付G1サイトやフォーリャ・オンラインなどによると、二年がかりの捜査をもとに行われた同作戦は、同日朝から軍警、市警、連警に検察庁職員ら三〇〇人以上が参加して展開された。
 摘発の対象となったのはリオ州内のリオやニテロイ、ノヴァ・フリブルゴ、マカエなど一二市とミナス州アレン・パライバ。六〇カ所の捜索で、軍警一〇人と市警六人を含む四二人を逮捕。麻薬や銃器押収の他、一味と見られる男性一人が死亡した。
 最も逮捕者が多かったのはノヴァ・フリブルゴ。この町で二〇〇七年十二月に起き、一四万レアルが奪われた連邦貯蓄銀行襲撃事件が、同作戦に繋がる捜査のきっかけとなった。マカエの連警捜査官によると、同じ強盗団は、確認されたものだけで一一件の銀行強盗事件を起こしている。
 今回の作戦で摘発された強盗団の犯行は一〇年以上にわたって繰返され、金庫や現金引き出し機を破壊して金を奪うだけではなく、積荷強盗や地域の商人への恐喝なども行っていた。
 同作戦では、軍警や市警の関係も判明していたため、州保安局などの協力も仰ぎ、警察署などにも捜査官が入った。
 逮捕された警官の一人の自宅では、ピストル三丁、携帯電話一一個、散弾銃や小銃、拳銃の弾に加え、一七点もの他人名義のドクメント数種も押収されたという。
 強盗団の中での警官の役割は、計画立案、見張りや情報提供、銃器類供給、犯行者が捕まらないよう助けるといったもので、ミリシアや、警官による死者も多いリオでの警官への信用を更に貶める摘発結果ともいえる。
 また、リオ市マンゲイラの丘での摘発では、女性中佐指揮による軍警隊が、女性ゆえの細やかな作戦と住民への対応で好感を得た一方、麻薬密売者宅に踏み込んだ特殊部隊員が在宅中だった二一歳の女性を強姦したとの訴えが出され、反発した住民がバスを乗っ取って道路を閉鎖し、タイヤを焼くと行った抗議行動も起きたという。

こちらの記事もどうぞ

Back to top button