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ゴミ捨て場はもう満杯!=サンパウロ州が焼却処理導入に本腰=課題は市民啓蒙や体制作り

ニッケイ新聞 2009年9月22日付け

 ゴミ捨て場の不足に悩むサンパウロ州では、ゴミの焼却処理が実現の一歩手前まで来ていると二十日付フォーリャ紙が報じた。
 二〇〇四年からごみ焼却処理に関する研究を始めたサンパウロ州立のエネルギー開発会社(Emae)によれば、最初のゴミ焼却施設は二年以内に建設予定だという。
 サンパウロ州内のゴミ捨て場の不足は深刻で、ゴミ処理は自治体毎に行う原則でありながら、他の自治体に運び込む例もざら。
 サンパウロ市の場合、バンデイランテスのゴミ捨て場が満杯、サンジョアンも回収ゴミの一〇%しか受け入れられないため、カイエイラスやグアルーリョスに運んでいる他、北部海岸(リトラウ・ノルテ)地域のゴミも、サンタイザベウやトレメンベに運び込まれている。
 これらのゴミを蒸気や電力源として利用し、かつ廃棄されるゴミ総量も削減というのがごみ焼却計画の利点だが、実際の導入やゴミ削減には、焼却の際に出るダイオキシンその他の有害物質処理や、市民の健康や環境への影響分析、ゴミの分別回収などが大きな課題だ。
 サンパウロ市の場合、再生資源ゴミの分別回収量は、〇四年の一日一三トンから一三〇トンにと、ここ五年で一〇倍に増えたが、それでも、毎日一万五〇〇〇トンも出るゴミ全体から見れば氷山の一角。
 全伯では、パラナ州ロンドリーナで一般ゴミの二五%が再生資源として利用されており、分別回収率は極めて低いサンパウロ市でも、五〇%のゴミが再生資源として活用可能な筈だという専門家もいる。
 一日一〇〇〇トンのごみ焼却施設建設費は二億五〇〇〇万レアルかかるものの、Emaeはごみ焼却によるエネルギー開発費は風力発電並みと算定。石油化学産業地域のマウアやクバトン、パウリニアでは、ごみ焼却による蒸気や電力利用は採算が取れると見ている。
 リサイクル先進国ドイツのバヴィエラでは、回収ゴミの六〇%が再生資源として活用され、焼却するゴミは四〇%のみ。十二日にショッピングセンターや商業ビル、企業などのゴミ分別回収条例交付のサンパウロ市も、焼却処理に乗り気な自治体の一つだが、本格的な導入には、温暖化や資源の有効利用などに関する市民啓蒙と体制作りが欠かせない。

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