ニッケイ新聞 2009年9月26日付け
米ピッツバーグで24日、ブラジルなど新興国と日米欧の各国、地域首脳、財相、中央銀行総裁で構成されるG20金融サミットが開幕し、G20をIMF(国際通貨基金)に代わるグローバル経済フォーラムとなすことに合意と25日付けフォーリャ紙が報じた。
恐慌の原因となった米国の過剰消費に頼ってきた、世界経済の不均衡を是正する管理システムの設置を協議する。
中国や日本、ドイツなどの経常黒字国が、過剰消費に走る米国への輸出依存を続けたことによる不均衡は、世界の経済成長を持続不可能にしたと米財務長官が表明した。
提出された管理システムが承認されると、G20が不均衡是正の管理システム監視役を担うことになる。ブラジル代表に随行したガルシア大統領顧問は、権限がG8からG20へ移行し、ブラジルが晴れて国際会議の一員として出席できる記念すべき瞬間だと評した。
ルーラ大統領は、世界経済の手綱を執れるのはG8でもG14でもなく、G20以外にいかなるGもないと述懐した。これは、ルーラ大統領の持論。G8は死に体、G14は2軍扱い、G20で初めて管理機能レベルが向上するという。
今回のサミットでブラジルは、先進国と新興国の代表権を対等にするため、G20内の代表権を5%から7%へ格上げするよう求めたが、拒否された。この代表権は先進国と新興国の格差率として設定されていて、IMFの中でも付いて回る。