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ブレッセル元財務相=ブラジルは為替政策不在=過去の轍を踏み反省しない

ニッケイ新聞 2009年9月26日付け

 20日付けヴァロール紙によれば、ブレッセル・ペレイラ元財務相は、第2四半期からのブラジル経済が回復の兆しを見せたことや、2010年はさらに大きな発展を望めるとの観測が出てきていることで、有頂天になっている場合ではないと考えている。
 同氏は、これは90年代の過ちの繰り返しであると警告した。外資の流入を当てにし、経常収支は赤字状態。工業は退歩が続き、この状況を続けるならば、遠からず為替危機を迎える。
 ブラジルは、金融危機の影響が他国に比し、少なかった。企業や消費者の債務が、先進国より少なかったからだ。さらに金融システムが、米国よりも健全に管理されていたからだと見ている。
 政府が採った銀行の強制預託金削減や減税などが、功を奏したのも幸いであった。しかし、基本金利は相変わらず高い。2010年のGDP(国内総生産)5%は困難と悲観的に見ている。
 ブラジルは、為替政策不在のため経済成長が覚束ない。Bricsの中では、経済成長率が最も低い。為替政策がないブラジルの経済政策は、拙劣というしかない、と慨嘆した。

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