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なかなか進まぬ識字教育=文盲率改善でも実数増加=連邦直轄区と11州で悪化

ニッケイ新聞 2009年9月29日付け

 28日付けフォーリャ紙が、ブラジルでは04~08年に識字教育のために20億レアルが投じられたが、文盲率改善は僅か13%のみと報じた。
 全国識字教育プログラムの結果をまとめたものだが、19日付け伯字紙には、08年に読み書きできない人が増えたという報告もあった。
 IBGE(ブラジル地理統計院)の08年版全国家庭サンプル調査(Pnad)によれば、08年の文盲率は9・2%。07年の9・3%より僅かに低下したが、読み書きが出来ない人の数は、07年の1468万7千人から1473万6千人に増加している。
 政府目標は2015年の文盲率を6・7%まで低下させることだが、28日付けフォーリャ紙では、文盲率は連邦直轄区(DF)と12州で増加とも報道している。
 DFの文盲率は3・99%で全国でも識字率の高い方から2番目だが、07年から08年にかけての文盲率は8%も伸びた。DFでは、仕事を求めて首都に流れ込む人が多いことが文盲率上昇を招いたと見ている。
 一方、文盲率の上昇は3%だが、実数の伸びが大きいのはサンパウロ州。バイア州の184万8千人に次ぐ、151万4千人が読み書きが出来ない。
 サンパウロ州での読み書きできない人の増加については23日付けエスタード紙も報じたが、サンパウロ州で気掛かりなのは、学齢期の子供の文盲率上昇だ。
 例えば、8~9歳で読み書きできない子供は5万6千人から7万9千人に増え、文盲率も4%から5・9%に上昇。10~14歳では2万9千人から5万1千人に増え、文盲率も0・8%から1・5%に上昇した。
 サンパウロ州教育局では統計ミスだというが、IBGEは、増加は事実と主張。教育現場の教師達も識字力のない子供の増加を肌で感じているともいう。
 学齢期の子供や学齢期を終えたばかりの人の文盲率上昇は、基礎教育課程での留年が基本的になくなったせいでもあり、「うちの子供は読み書きさえ出来ないから、留年させてくれ」「卒業させないでくれ」と訴える親もいるのが実態だ。
 北東部3州では今も文盲率20%以上など、ブラジル全土の識字率向上への道はまだ遠い。

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