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クラコランジア=1人1人に自国の言葉で=外国人路上生活者に対応=取締りで周辺の犯罪増加も

ニッケイ新聞 2009年10月6日付け

 7月22日からのサンパウロ市クラコランジアでの新麻薬取締り作戦開始後にサンパウロ市が行った分析によると、セントロには外国人路上生活者も多く、その大半が薬物中毒に陥っていると5日付けエスタード紙が報じた。
 7月23日付け本紙既報の様に、同取締り作戦は市警や軍警、サンパウロ市とサンパウロ州保健局の共同作戦で、2カ月間にクラコランジアで確認された麻薬常用の外国人路上生活者は16人。国籍もロシア、アフリカ、アラビア、アメリカ諸国と様々だ。
 これらの外国人は、サンバやカーニバル、新しい仕事などを求めてブラジルに来たが、麻薬常用に陥った人達。ペルー人のサンパウロ市保健局職員フェリックス・M・モラレスさんによれば、彼が出会う外国人路上生活者の8割は麻薬中毒者だという。
 フェリックスさんは、雇用契約も結んだ上で2001年に来聖したが、まもなく失業。路上生活者収容施設を転々とした後、市保健局職員として採用された人物だ。
 フェリックスさんの様な外国人職員にはボリビアやチリ出身者もおり、増加傾向にある外国人路上生活者への対応のために採用されている。
 クラコランジアでの新取締り作戦には、麻薬常用者への医師達による対応、医療施設への収容なども含まれているが、現実には、警察に連行されることを恐れて担当者との対話を拒む人や周辺地域に移動する人もいる。
 作戦初期の40日間で担当者が接触した麻薬常用者7730人の93%は、医師の診察を拒否している。救済は困難なだけに、移民としての苦しみや疎外感を経て麻薬依存に陥った同胞を助けたいと願うフェリックスさんの様な担当者が、外国人麻薬常用者救済の鍵となるとの期待は大きい。
 同地区やパウリスタ大通り周辺、グリセリオ橋下などにいる外国人麻薬常用者の出身地には、イタリア、ロシア、南アフリカ、ギニア・ビサオなどが上げられている。
 5日付けフォーリャ紙によれば、取締り強化による周辺地域への路上生活者の移動に伴い、第3四半期の車の持ち逃げや窃盗がサンタセシリアでは昨年同期比342%、イジエノポリスでも25%増。周辺地域の問題への対策も急務だ。

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