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高速鉄道=国庫庁が融資肩代わり=入札は再延期へ=照準はW杯から五輪か=沿線都市は市貫通に反対

ニッケイ新聞 2009年10月14日付け

 国庫庁は11日、リオ市とカンピーナス市間高速鉄道建設に参加する企業への融資計画を見直す意向を発表と12日付けフォーリャ紙が報じた。当初は社会開発銀行(BNDES)に200億レアルを貸与し、全面一任する計画であった。見直し案は、これだけの大型融資を1事業に偏重すると同行の財政基盤を脆弱にするとの理由で出てきたもので、国庫庁が資金捻出を肩代わりすることになった。そのため高速鉄道の入札は再延期になり、2014年のW杯サッカーに間に合わない見込みとなった。

 高速鉄道建設ではBNDESが、単なる名目だけの出資元となる。BNDESの資産状態を分析すると、バーゼル協定の制限枠を超えるので高速鉄道は荷が重過ぎるとの結論に至った。
 見直し案は、高速鉄道の建設下請け権を有する資本金11億レアルの公団を競売に付す。同社の落札企業は増資し、国庫からBNDES経由で201億レアルの融資を受けるとなっている。
 民間銀行の資金協力も検討したが、W杯サッカーと五輪用のエネルギー供給で手一杯だ。国際金融は、120億レアルまでという。それもブラジル向け長期融資には、難色を示した。
 高速鉄道は、融資見直しのため計画の遅延が明白となった。8月入札と来年下半期の工事開始は、大幅にずれた。2大イベントへ電力を供給するベロ・モンテ発電所の入札も遅れている。
 政府は同公共工事の施工に当たり、保証金制度の導入を検討している。契約期限内に工事を落成するため、建設業者は一定額を積み立てる制度。これで入札企業は財政力で制限され、政府に資金的余裕をつくる。
 政府は高速鉄道による乗車料収入を見込んで、財政収支で200億レアルの特別会計を起す計画。サッカーW杯には間に合わなくても、五輪で埋め合わせ、財政収支に影響を出さない計画だ。
 政府は総工費を346億レアルと見積もっているが、建設業者は500億レアル以下での完成は不可能と見ている。同業者は用地接収費の26億レアルは少ないし、環境問題が計算に入っていないという。また沿線都市は、市を2分する鉄道架設に反対している。

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