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ルーラ大統領=「国連安保理は老兵だ」=ブラジルが改革に挑戦へ=非常任理事国入りを機に=まずはG20のテコ入れか

ニッケイ新聞 2009年10月17日付け

 国連安保理の非常任理事国にブラジルが選ばれた15日、ルーラ大統領は「国連安保理は老化し、果物ならば旬を過ぎ、腐れ落ちようとしている。国連が国際情勢に適切な対応をするためには、改革の必要がある」と述べ、2010年から2011年の在任期間に安保理の機構改革に臨む意欲を表明と16日付けエスタード紙が報じた。現行の安保理体制が国際問題の紛争解決に対処するには、弱体で政治圧力の機能を有していないと訴えた。

 「ブラジルが国連安保理の改革を叫んで15年になる。安保理が溌剌としていた壮年期は、すでに過ぎた。1948年に設置された国連安保理はいま、地政学的、経済的、政治的にも、世界のしがらみに対処する力を持たない老兵だ」と大統領は訴えた。
 国連安保理の改革には、各大陸の代表を招く必要があると大統領はいう。アフリカから3カ国、ラテン・アメリカから2カ国を常任理事国へ招く。日本やドイツ、インドを常任理事国に迎えない国連の時代感覚が、理解できないとルーラ大統領は批判した。
 国連が本来の国際紛争を解決する指導権を発揮するには、安保理を改革し、多くの国を招くべきだ。例えば中東問題を、米国の専任事項として解決しようとする政治姿勢を糾弾した。
 中東和平会議の席に、国連安保理は招かれない。安保理は腰抜けだから招いても何も解決できないと思っている。だから頼りにされる強い安保理をつくる必要があるとの考えだ。
 現安保理事国は改革を拒んでいる。国連を無力化させた責任者として現理事国は、世界から非難を浴びると大統領はいう。最近の例では、ホンジュラスだ。
 これまでにOAS(米州機構)が、同国で何をしたか。OASが中に入って仲裁をしたが、臨時政権はそれを拒んで決定を無視した。安保理が政治的に力があるなら、容易に解決できることだと大統領は見ている。
 ブラジルは安保理改革を断行し、常任理事国に留まると、ルーラ大統領は確信しているという。今回選ばれた非常任理事国は、ブラジル始めナイジェリア、ガボン、ボスニア、レバノンの5カ国。ブラジルが安保理改革に燃えていることとは、温度差がある。
 ただし、ブラジルは安保理改革の前に、新しい求心力としてG20の位置付けを確立する必要があるようだ。安保理は常任理事国5と非常任理事国10で構成され、今回改選されなかった非常任理事国は、日本やオーストリア、メキシコ、トルコ、ウガンダ。決議には、9カ国以上の支持票が必要で、常任理事国には拒否権もある。

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