ニッケイ新聞 2009年10月20日付け
廉価で貴重な労働力として歓迎されたサトウキビ園の収穫季節労働者が、同作業の機械化で殆ど不要となった。それでも多くの季節労働者が、職を求めて後を絶たないと7日付けエスタード紙が報じた。
作業の機械化は、時代の要求であり必然。しかし、多くの季節労働者は無学なため機械の操作習得が困難であるとサンパウロ大学の労務管理部員が現実を訴えた。
サトウキビ園の機械化に伴い、技術要員の訓練コースを開いている。極貧地域から職を求めて来ても、最低の読み書きができないと、採用ができない。季節労働者への労働条件改善を訴える前に、労組は就職できる最低の教育を考えるべきだと同部員がいう。
サンパウロ州のサトウキビ産業は、52万8000人を雇用する。就労者の65%は、機械操作以外の作業に従事。文盲で全く手に技術のない労働者の就職は、限られる。
手作業であった時代、季節労働者の平均所得は月850レアルであった。機械化で生き残ったのは54%。それでも無学で無熟練の求職者は、後を絶たない。