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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2009年10月21日付け

 カナダで第二次大戦中の日系人強制収容をテーマにした自主映画制作が進んでいる。地元の話題を伝える「バンクーバー経済新聞」によれば、監督は日系人。収容所で生まれた女性も出演しているという。
 米国では日本人の監督が、収容所での生活を手製のカメラで撮影し続けた写真家のドキュメンタリーを制作した。今年で戦後64年。関係者が高齢になる中、歴史を伝えようとする機運が盛り上がっているのかもしれない。
 ブラジルで収容所が建設されることはなかったが、サントス、ベレンなど各地で行われた強制立ち退きにより、多くの人がそれまで築いた生活を失った。ブラジルの兵士として出征した日系青年もいた。北米の場合と比べ、そうした歴史は日本でどれだけ知られているだろうか。     (ま)