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東西南北

ニッケイ新聞 2009年10月22日付け

 リオ市北部にあるファヴェーラでは、軍警ヘリコプター撃墜犯捜査も含む麻薬密売組織摘発作戦が続き、4千人以上の警官が活動中。一連の抗争での死者は21日までに29人を数えたが、タルソ・ジェンソ法相は20日、リオの犯罪組織対策は、地域占拠を中心とした現行方式が最も望ましいと発言。一方、ルーラ大統領が「犯罪組織のごみ一掃」との表現でリオ治安対策に供出を約束した1億レアルは既に予算に計上されていたもの。法相は予算総額の支出を認めた上、必要ならばそれ以上もと約束した。外国製重火器が多数押収されるリオでは、パラグアイなどからの武器流通経路断絶も必須だ。南アフリカでのW杯前治安対策として、警官には犯罪者が未発砲でも発砲することを認可との報道はある意味怖いが、リオの場合、どんな治安対策が採られるのだろうか?
     ◎
 19日夜から通行規制が始まったサンパウロ市マルジナル・チエテの三つの橋周辺では、予定以外の変更が加わったりしたことも手伝い、20日は歩行者も車の運転者も混乱の1日。20日の渋滞はマルジナル・チエテで31%悪化した他、市内でも12時から16時にかけての渋滞が25%悪化したという。初日の混乱を知り、マルジナルを避けた運転者もいたためか、21日朝のフレゲジア・ド・オー橋周辺の車の流れは順調とニュースでも報じていたが、貸し切りバスの乗り入れ規制の時同様、標識や案内の不備、当日になっての変更などが混乱に輪をかけた。計画性のなさはブラジルの特徴の一つだが、それに振り回される庶民は大変。ちなみに、19日から通行規制開始は、フレゲジア・ド・オー、カーザ・ヴェルデ、ヴィラ・マリアの3橋。11月からは、リモンとバンデイラスも規制対象となる。